アブラで上げる音みたいだかららしいよ。名前。

先日、弟と昼飯を食いに行った時。店に入る前に
タバコが切れたからとコンビニまでタバコを買いに行くというので
くっついて行ったら

アスファルトの上で死にかけの蝉が足を天に向けてもがいていた。

なんにだって命に終わりはあり、人間にとってはたった1週間でも
蝉にとっては長かったであろう一生涯。

蝉よ、悔いなく生きれたかい？

それは蝉にしか解らないことなれど今際の際に

アスファルトの上だなんて、かわいそうだ。

俺の安っぽい偽善メーターを満たす為に
せめて土の上に移動してやろうと思い立つ

が、

蝉は蟲であり、蟲が遺伝子レベルで嫌いな俺にとって
素手で触るという選択肢は無い。

蟲ごときに触れる手など持たんな。

頑張って目を薄めればなんとなく逆さになった海老に見えなくもないとか
自分を騙そうとしてみたけれど、逆に海老が食えなくなるわボケ。

蟲が苦手な兄とは対照的に、ゴキブリ以外なら割と平気な弟。
一つ促がして土の部分に運ばせようと画策。ビバ他人任せ。

「ほらごらん弟よ、蝉が地面に」
といい終わる前に

速攻足で蝉を小突く弟。

ちょ、おまっ

ていうか最後まで言わせて。

そして

小突かれた瞬間

ものすごい勢いで空へ飛んでいくアブラ蝉。

ちょｗｗｗｗｗアブラ蝉ｗｗｗｗｗ

全然元気じゃん…なんで死んだ振りしてんだオイ。

やれば出来る子って奴なのか…

蝉もサボるんだなぁ～と感じた日。

俺のこの夏一番の思い出。